活動報告

千葉市議会議員 山本直史 活動報告
2016年11月12日

【視察報告】津波による死者数が約23分の1に軽減@高松市

千葉市議会議員 視察 防災

千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

 

高松市における「南海トラフへの防災の取り組みについて」の視察報告をします。
前提として現在の地震予測では「南海トラフ」震度6強の地震が30年以内に起こる可能性が70%とされている。

 

また、高松市(香川県)は他の四国3県(徳島県、愛媛県、高知県)に比べて津波被害の影響が少ないと想定され、国の出先機関が高松市に集まっていることもあり、他の四国3県を支援をする役割がある。

 

【課題認識】
高松市は幸いにこれまで大きな災害は無いため、最大の課題は「市民の防災意識が低い」こと

 

【充実した防災マップ】
平成26年7月作成「たかまつ防災マップ」を完成させた。
この防災マップは97ページからなら非常に充実した冊子となっており、既に高松市内の全戸に配布され、市民からにも好評を得ている。
防災マップが100ページ近い冊子型にしたのは、市民の防災意識を高めたいという理由と、以前に制作した「ポスタータイプ」は、市内を6分割にした防災MAPであったのだが、これの場合は、一度見たら家庭の奥に入ってしまい、結果的にイザという時に活用されないリスクがあるという理由から。

 

【これまでの取り組み】
平成16年から「南海トラフ」対策を開始し職員が1名増員となった。
平成16年台風16号(8月30日)に高潮(246センチ)の被害が発生し当時は高さ2メートルであった護岸を、3メートルにまで工事により対応を行った。
平成17年には防災対策室を設置した。

 

【南海トラフ被害想定】
南海トラフで震度6強が発生した場合、高松市では牟礼港で最高3.7メートルの津波水位が予測されており、この規模の津波が発生すると浸水面積が1701ヘクタールになると想定されている。

 

【情報伝達手段】
デジタル同報防災行政無線を補完するために「防災ラジオ」を販売助成し、市民には1000円の負担で販売している。

 

当初は3000円の市民負担で販売を進めたが、あまり普及しなかったため思い切って助成額を増やし各ご家庭の負担を1000円にしたところ、想定していた予算の10倍の申し込みがあり、補正予算増額して対応した。

普及率目標は全世帯(18万世帯)の約2割(3万6000世帯)だが、現時点で1万6,000世帯。

※防災ラジオ
自治体の避難勧告や指示など災害時の緊急放送が流れた際に平時のスリープ状態から自動的に電源が入り大音量で放送が流れる受信機で、高松市ではこの「防災ラジオ」に加え、地元のFM局と提携し、災害時には「緊急割り込み放送」が出来る体制を構築している。

 

【取り組むべき防災対策とその効果】
①建物の耐震化(仮に市内6100棟の耐震化が進めば耐震化率100%になる)
②家具類の転倒・落下防止対策
③津波避難の迅速化
耐震化で揺れによる全壊棟数が「1/11」に減少
耐震化で揺れによる全壊に伴う死者数が「1/15」に減少
家具類転倒・落下防止対策で被害が「1/4」に減少
津波避難の迅速化で被害が「1/23」に減少

 

【地域コミュニティ】
「地域コミュニティ継続計画」を策定してみませんか?」という手引書を作成し、
市内にある全44の小学校単位の地域コミュニティ協議会(小学校区単位)に働きかけを行い、現在17の地域コミュニティ協議会で策定準備に入っている。

 

【山本直史の視点】
千葉市においても首都直下型地震が数年以内に70%以上の確率で発生する可能性があるという報道も出ているため、南海トラフ地震に備えた取り組みをしている高松市の事例は非常に参考になった。

やはり大切なことは、平時から行政側も市民側のそれぞれが、防災力を高める取り組みを進め、地震が発生した際の「想定外」を減らすことが求められる。

心情的に、甚大な被害につながる大地震は発生して欲しくは無いが、残念ながらどこかのタイミングで発生してしまうのは仕方が無いことだ。

 

そうであれば、具体的に首都圏直下型地震が発生した際に想定される「被害予測」を市民にしっかりと啓発して、その被害を最小限に抑えるための準備を平時から確実に進めておくことが防災、減災につながることは間違いないので、高松市の防災マップ(冊子)を参考にして、市民一人ひとりの防災意識を高める取り組みを一層進めることが非常に大切だと感じた。

 

また一たび大地震が起きると、その後において消防などの公的機関による復旧活動が始まるまでには一定の時間がかかると想定されており、その間は、自らの住んでいる地域単位の「共助力」によって住民同士が支えあう体制を早期に構築しておく必要があるため、この取り組みは千葉市でも進められている。

文字通り「備えあれば憂いなし」ではあるが、首都直下型地震が発生した場合には、どの程度の被害が起きるのかを想定した、真の実効性のある「備え」をどれだけ進めておけるかがカギになる。

201611防災

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