活動報告

千葉市議会議員 山本直史 活動報告
2016年10月20日

【視察報告】「チーム議会」の実現には課題を超えねば

千葉市議会議員 視察

千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

 

昨日開催された「全国市議会議長会研究フォーラムin静岡」では主に二元的代表制と呼ばれる地方議会における「監視機能」について、様々な角度からの話があった。
 
最近は全国の市議会議員による様々な不祥事に関する報道が立て続けされており、本来であれば有権者との「信頼」の上ではじめて成り立つはずの”政治”が、なかなか信頼が得られにくい状況が続いているように感じている。

それだけでなくても、「一体、市議会って何を議論しているの?」とか、「市議会議員の仕事って何なの?」など、いろいろと質問をいただくこともある。

そのような環境下ではあるが、少なくとも「より良い社会」を目指すために、地方自治の一翼を担う「市議会」の権能をより強化するためにはどうすれば良いのかなどの示唆に富む話がありました。

基調講演や、パネリストの話の中でも「なるほど!」と思える部分については、メモを取ったので、その中でもポイントをブログに書きたい。
 
20161020

 
【基調講演】
大森 彌氏(東京大学名誉教授)による講演のポイント
 
「議会」とは住民自治の根源的なもの。
むしろ市長はいらない。

全世界でも「議会」があって自治体がある。

制度上、国の立場から見れば地方に対しては、多様な意見のある「議会」は面倒なので、同じく選挙で選ばれた市長(議会は多数⇔市長は一人)を上手に使って行きたい。

地方自治体=「市長が仕事をしやすい制度」

執行機関の首長が仕事をしやすい制度になっている。

国→国民が出発点→国会で内閣総理大臣を指名する→預かっている(与党)
与党と内閣が一致協力して国政にあたる。

地方自治体は市長と議会は「二元的代表」のため、本来は与野党関係は無い。
→別々の選挙で選ばれる

本来「議会」は首長(市長)に対して野党的であるべき。

地方自治法上の位置づけは市長=「執行機関」、議会=「議事機関(議決機関)」

 
【重要ポイント】
 
市政運営の根幹部分にあたる各種事業の企画立案部分、「原案」を作る作業は誰がしているのか?

市長(首長)は「予算編成権」を持っている。

市長側が予算編成した「予算案」を議決するのは「議会」側。

市長側からすれば議会に提出した条例は「無修正」で議会を通したいのが本音。
 
【議会の存在理由】
 
「地方議会」のことを英語では「Assembly(アセンブリー)」
討議をするために集まって来る「集合体」という意味なので、議員間で「討議」をしなければおかしい。

→実情は「賛成討論」「反対討論」などの討論はするが、議員間での「討議」をしていない。

一方的に自分の意見を言い、他の人の意見を聞かないのは「討議」とは呼ばない。

地方議会は政党や支援団体や、共通の政策を実現するために「会派」というグループを作るため、市長(首長)からすれば、「議会」が一枚岩になっていない状況、つまり「分割統治」の状況になっているため、非常に楽な状況になっている。

議員同士、会派同志でそれぞれ意見が異なるため、結果的にお互いに足の引っ張り合っている状況になっているとすれば、市長の立場から見れば統治が簡単であり、市民の側から見れば「一体、議会は何をやっている?」という誤解を受けるケースもありがちだ。

その一方で、議員の側には「一般質問」や「代表質問」などの、「質問する」権利があるが、これは考えてみれば明白なことだが、「質問する側」に比べ、「答弁する側」の方が相当大変なのは間違いない。

現状の地方議会では市長(首長)から議会い提出された「議案」は、ほとんどが通っているのが実情であるが、市長から議会に提出されたすべてを無修正で「通す」と、今度は住民の側は議会の「存在意義」「必要性」を疑う。

 
【チーム議会】
 
理想的な状況としては「議会として意思統一」をはかるという意味の「チーム議会」体制が築くべきである。

つまり、議員間で喧々諤々の討議をして、最終的に「議会として決定」すれば、その決定については市長(首長)は無視できないため、それこそアセンブリー(議員間討議9を行うべきだ。
具体的に議会全体で調査を行うべきなのは・・・
・議案のどこが問題点なのか?
・その事業を進めた場合の副作用は無いのか?
・事業効果に対して経費がかかりすぎではないか?
議会の権能強化のためいも、議会がバラバラなのでなく、議会は一つになるべきで、制度上無いはずの”与野党対立”している場合ではない。

 
【山本直史の視点】
 
まさにおっしゃる通り・・・。

というのが率直な感想である。
 
しかし、仮に僕が一生懸命声高に議会改革を進めようとしても、その一方で「現状でいい」「現状のままがいい」と考えている議員も存在しているというのが事実なので、どうしても改革スピードを上げようとすると「時期尚早」という言葉がリアルに出てくるのが現実だ。
そうは言っても、現在千葉市議会の議会改革推進協議会の中で、「議会基本条例」の制定を目指して議論が続けられているというのも事実なので、決して何もやっていないということではない。
 
しかし、今日の講演の中で出された「チーム議会」という概念はとても大切だ。
 
仮に「会派」という枠組みを外して、テーマによっては議員間で徹底的に議論を行い、最終的に議会としての「意思統一」をはかることが出来れば確かに議会の権能は強化されることになる。
例えば、委員会の中で「テーマ」を決めて、所管事務調査を行ったのちに、「委員会」としての「統一した意思表示」が出来るだけでも、大きな一歩になるだろう。
 
結局のところ、より良い社会を実現するために地方自治の根源である「議会」の権能を強化するのも、しないのも議員の意識次第、また考えようによっては、その議員を選挙で選ぶ有権者の意識次第とも言えなくもない。
少なくとも今回の視察で得られた学びを千葉市議会に生かすことこそが、僕の役目であることは理解しているつもりだが、千葉市議会には僕を含めて50人の議員がいる、いわゆる合議体であることから、結局のところは僕の熱き想いをどれだけ他の議員さんにも理解していただき、同じような気持ちになってもらい、千葉市議会という機関として意思統一が図れるレベルにまで持っていく必要がある。
そこまで環境が整えば、物事はいよいよ前にすすむはず・・・。

現時点ではそのように考えている。
 
これからも自己研鑽に励み、千葉から日本を元気にするために、引き続き精一杯頑張る所存です。

関連のある記事